
私たちは、クルマの販売をすることはありません。だからこそ、お客さまに対して出来ることがあると思うんです。それは、クルマと関係のない会話でお客さまに楽しんでいただくこと。営業スタッフとはやっぱりクルマの話が中心になるので、店舗アシスタントの私たちまでクルマの話をしたらお客さまは疲れてしまうと思うんですよね。先日、素敵なスニーカーを履かれているお客さまがいらっしゃいました。素直に「素敵な靴ですね」と声をおかけしたら、「マラソンが趣味で」と教えてくださいました。実は、私も3ヶ月後に神戸マラソンに出場することが決まっていたので色々と質問をしてみると、「こんな靴を履くといいよ」「マラソン当日の準備はね・・・」といったことを楽しそうに話してくださいました。お客さまには、クルマを選ぶことだけを目的にして欲しくありません。お店に来ることそのものを楽しんで欲しい。それを実現できるのが、私たち店舗アシスタントだと思います。

入社2年目と4年目に、2度の出産を経て、復職しました。産休に入る直前は、やっぱり「皆さんに迷惑かけるなぁ」という気持ちになりましたね。でも、そんな憂鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれるくらい、職場の皆さんが快く送り出してくれ、温かく迎えてくれました。復職後は、通常より1時間早く退社するという時短制度を利用させていただきました。また、子どもが急な熱を出したときには、病院に連れていってから仕事に行くこともありましたが、職場に着くとすぐに「大丈夫?今日は早く帰りなよ」と声をかけてくれました。現在、子どもは3歳と5歳の男の子。仕事と子育ての両立はとても大変です。でも、仕事はずっとしていたいですね。理由は単純。職場が楽しいからです。一緒に働いているスタッフの皆さんは、本当にいい人ばかり。2度の産休後も私の居場所はちゃんとありました。職場での時間は充実していて、毎日楽しく過ごしていますよ。

「岡﨑さんいますか?」。普段、お客さまから呼び出されることは少ないアシスタントの私に、フロントから声が掛かりました。聞けば、お客さまは私と話したいとのこと。「何かしてしまったかな」と不安を抱きながら出ていくと、お客さまから「岡﨑さん、あの時はありがとう」という言葉をいただきました。その数日前、担当営業と至急の連絡が取れず困っているお客さまの電話応対をしたのが私で、わざわざお声掛けくださったのでした。アシスタントは営業スタッフと違い、自分の担当のお客さまはいません。でも、それを逆に捉えると「全員が 私のお客さま」だと思うんです。この時のように、電話で些細なやりとりを覚えていてくださる方もいらっしゃいますし、私が作った店頭装飾をご覧になって、「これ綺麗やね。」と始まる会話もあります。せっかくご来店いただいたお客さまに満足していただきたい。その気持ちから、積極的に受付に立ち、できるだけお客さまとの会話を楽しむようにしています。小さなことかもしれませんが、そうすることで、お客さまのちょっとした気持ちの変化に気づけますし、もっと満足していただくためのヒントを得ることもできるのではと思います。